政策研究会で進めているテーマについて、先進事例の調査をしました。このメンバーは、新人議員の時から、議員の資質向上を図るため、今後の岡崎に活かせる政策を研究する仲間たちです。この取り組みを進め、早8年目を迎えます。今や2期生となり、継続的に本市の課題からテーマを決め、同期の中でグループ分けを行い定期的に会合を進めています。具体的な政策実現として、健康条例を制定できたのもこのメンバーの活動から始まりでした。議会の資質向上のため、会派や超党派など様々な切り口で取り組みを進めていきます。以下、視察の様子について報告します。
①東京都八王子市:住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例について
目的:本市の宿泊施設が少ない中、海外から訪日される方へリーズナブルに宿泊できる民泊の可能性調査のため。
所感:国においては、オリンピック・パラリンピックやインバウンドにより訪れる方に対し、宿泊施設を確保するため、平成29年6月に「住宅宿泊事業(いわゆる民泊)」が制定されました。
本市においても、数件の事業主が住宅宿泊事業を行っています。その状況において、インバウンドで訪れた方に対して、今後民泊に関する条例整備の必要性の有無を調査しました。
その結果、保健所が進める宿泊に関する衛生面の規制や既存の旅館業を守るための「規制型」と、観光課などが進める宿泊施設の促進を図るための「推進型」があり、そのバランスをとる必要性があることを確認しました。そして、期間や区域、ごみ等の分別など詳細に定める場合は、法の定めのない部分の補完をするために、下位規定である条例制定の必要性が高まると認識しました。また、行政側としては何か発生した場合の拠り所にもなることも判りました。
しかし、罰金や罰則の規定においては法に準ずる形となっていることから、本市の現在の民泊規模においては、法に基ずく処置が可能と考えることから、条例制定までの取り組みは必要ないと判断しました。今後、状況変化がある場合には、調査研究を進めて行きたいと考えます。
②埼玉県川口市:自転車安全利用条例について
目的:自転車による事故の抑止及び道路交通法の改訂に伴う安全利用についての調査をするため
所感:調査結果、保険加入の促進と教育長の責務については、埼玉県の条例に定められており、その内容に基づくものとしていました。また、市としては、責務として市・関係団体、連携としては警察や関係機関と教育長等が定められていました。そのことにより、行政の安全教育や生徒や子どもたちへの指導は学校長へ、そして取り締まりは警察と各所管が行うべき取り組みが明確となっていました。それが、条例制定した効果と感じました。川口市は、条例施行前にも交通安全教育や小学校の児童に対しては免許制度を設けるなどの取り組みを進めていました。今回条例を制定することにより、さらに高齢者への教育の拡充や自転車レーン等の道路環境整備がしやすい状況にある事も確認できました。今回調査したことから、本市が条例制定する場合は、県条例も未整備のため、条例制定の必要性と保険加入の促進、市等の責務、自転車レーン等の道路環境整備などについては条例に反映しなければいけないことが明確となりました。